シラバス参照

印刷
講義名 サステナブルファッションA
(副題)
開講責任部署
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 2 時間 30.00
代表曜日 金曜日 代表時限 1時限
担当教員 安江 滋(10コマうち共同4コマ)・市川 智美(9コマうち共同4コマ)
講義名(英) Sustainable Fashion A
必修・選択 ファッションデザインコース・ファッションテクノロジーコース・ファッション経営管理コース 選択
開講年次 1年

担当教員
氏名
◎ 市川 智美
安江 滋

授業目的・方針 ファッション産業は原材料の調達、生地・衣服の製造、輸送から廃棄に至るまで、それぞれの段階で環境に影響を与えており、その負荷が大きい産業と言われている。地球環境や社会の変化が著しく、消費者意識・行動も変化している現在、ファッションビジネスにおいてサステナビリティに配慮することは必須事項となっている。そこで、地球環境や社会が抱える諸問題について、その背景や現状を把握・理解するとともに、その知識と意識をもってビジネスを行うことが求められる。
一方、サステナビリティに関するトピックは情報も多く、それらの知識を網羅的に身に着けたとしても解決策や結論を求めることが難しい。そこで、ファッションビジネスに携わる人材は、現状を把握し、情報を精査した上で、ビジネスにおける意思決定を下せるようになることが求められる。本講義ではサステナビリティに関する基本的な情報や考え方を提供し、議論の機会を作る。受講者は、情報収集と分析を通じて、ファッションビジネスにおいて適切な意思決定ができるようになることを目指す。

本科目は基礎的な内容の科目と位置付け、講義に加えて、ケーススタディや事前課題のグループ・ディスカッションとプレゼンテーションなどのアクティブ・ラーニングを科目の方針とする。
到達目標 サステナビリティに対する諸問題の情報収集能力、分析力、意思決定力を身に付けることを到達目標とする。
具体的には次の3つとする。
①ファッション業界のサステナビリティに関する知識を理解し、分析し、論じることができる
②ファッション業界のサステナビリティに関する課題を発見し、解決する施策を立案できる
③授業に積極的に参加し、論点について自分の意見を述べ、討論できる
授業計画表
第1回
内容
オリエンテーション
・本科目の授業目的と方針、到達目標、15コマの授業内容、参考資料、成績評価方法、本科目の位置づけと関連の深い科目との繋がりの理解

概論①
・この科目で取り扱う分野について
・本授業に関する解説と概念整理①:「サステナビリティ」とは?
(担当:安江・市川)
授業外学修
次回の授業で、サステナビリティを自分で判断するために必要なことは何かについてディスカッションを行う。初回の講義内容を復習し、自分の考えを論理的にまとめて発言の準備をする。
第2回
内容
概論②
・情報収集の重要性と難しさ:サステナビリティを自分で判断するために
・本授業に関する解説と概念整理②:SDGs/エコ/オーガニック/トレーサビリティ等、関連頻出用語の説明と諸問題の概説
(担当:安江・市川)
授業外学修
事例の解説を受けて感じたこと、自身の考えを600字程度にまとめ、 Google Classroomに提出する。
第3回
内容
地球環境に関する諸問題の整理:水資源、海洋資源、森林資源、陸上生態系、空気、気候変動とGHG、エネルギーなど
(担当:市川)
授業外学修
関連動画を視聴し、取り上げられた課題について情報収集する。
第4回
内容
社会に関する諸問題の整理:国、経済、貧困、子ども、労働環境など
(担当:市川)
授業外学修
関連動画を視聴し、取り上げられた課題について情報収集する。
第5回
内容
人権に関する諸問題の整理:ジェンダー、障がい、人種、民族と文化、消費者など
情報収集方法、分析方法(フレームワーク等)について

【中間課題の提示】 興味関心のあるトピックについて情報収集・分析を行う。
(担当:安江)
授業外学修
授業内で解説した情報収集方法、分析方法を参考に、中間課題について情報収集・分析作業を進める。
第6回
内容
ファッション業界の川上(繊維素材産業、テキスタイル産業)におけるサステナビリティ関連事例①
(担当:安江)
授業外学修
中間課題について情報収集、分析作業を進める。
第7回
内容
ファッション業界の川上(繊維素材産業、テキスタイル産業)におけるサステナビリティ関連事例②
(担当:安江)
授業外学修
中間課題について情報収集、分析作業を進める。
第8回
内容
ファッション業界の川中(アパレル産業等)・川下(ファッション小売産業、流通)におけるサステナビリティ関連事例
(担当:安江)
授業外学修
中間課題について情報収集、分析作業を進める。
第9回
内容
ファッション業界における、サステナビリティと関連付けられる新たな産業動向
・オフプライスストア、二次流通、サブスクリプションなど

【期末課題の提示】ファッション業界でのポジション(業態・業種・職種等)と社会課題を設定し、情報収集・分析・意思決定を行い、解決策を提案する。
(担当:市川)
授業外学修
グループ内で期末課題のテーマを決め、次回授業で発表するための準備をする。
第10回
内容
サステナビリティに関するファッションメディアの役割と動向
各グループより期末課題テーマの発表
(担当:市川)
授業外学修
期末課題の情報収集・分析作業を進める。
第11回
内容
サステナビリティに関する各種認証と法整備の意味・役割・効果
・企業認証、素材認証、その他(特にファッション製品/企業と関連する各種認証を包括的に紹介)
(担当:安江)
授業外学修
期末課題の情報収集・分析作業を進める。
第12回
内容
他産業に見るサステナビリティへの取組と事例①
・クラウドファンディング、国内外のファッションテック事例
(担当:市川)
授業外学修
期末課題の情報収集・分析結果から、解決策の立案を行う。
第13回
内容
他産業に見るサステナビリティへの取組と事例②
・コスメ業界、食品業界、物流業界など
(担当:安江)
授業外学修
期末課題の発表準備を行う。
第14回
内容
課題発表とフィードバック①
(担当:安江・市川)
授業外学修
他グループの発表に対する意見、感想をまとめ、Google Classroomに提出する。
第15回
内容
課題発表とフィードバック②
最終講義:サステナビリティに対する知識・意識を持って働くには?サステナビリティ担当者として働くには?
(担当:安江・市川)
授業外学修
・他グループの発表に対する意見、感想をまとめ、Google Classroomに提出する。
・サステナビリティに対する知識・意識を持って働くには?サステナビリティ担当者として働くには?に対する自身の意見をまとめ、Google Classroomに提出する。
教科書等・参考資料 適宜レジュメ、資料を配布する
備考 【関連科目】
サステナブルファッションB
評価方法 【評価方法】 AA~C・E評価

【評価項目】 期末課題・レポート(40%)、期中課題・レポート(30%)、授業への参加・意欲(10%)、発言やプレゼンテーションによる授業貢献(20%)で総合評価する。

【評価基準】
評価基準は到達目標に掲げた「サステナビリティに対する諸問題の情報収集能力、分析力、意思決定力」の修得達成度から評価し、以下のとおりとする。
併せて、単位修得には授業時間数の2/3以上の出席を必要とする。

AA)授業への参加、事前学修、授業貢献に対して強い意欲が見られ、サステナビリティに関する知識の理解度、課題発見・解決力、分析力、論理的な意思決定力が非常に高く、特筆すべき水準で到達目標を達成している。
A )授業への参加、事前学修、授業貢献に対して意欲が見られ、サステナビリティに関する知識の理解度、課題発見・解決力、分析力、論理的な意思決定力が高く、優れた水準で到達目標を達成している。
B )授業へ参加し、事前学修、授業貢献を行なった。サステナビリティに関する知識の理解度、課題発見・解決力、分析力、論理的な意思決定力には多少の課題があるが一応の水準で到達目標を達成している。
C )授業への参加、事前学修、授業貢献に対して意欲が見られず、サステナビリティに関する知識の理解度、課題発見・解決力、分析力、論理的な意思決定力には課題があるが最低限身につけるべき内容を修得している。
E )授業への参加、事前学修、授業貢献に対して意欲が見られず、サステナビリティに関する知識の理解度、課題発見・解決力、分析力、論理的な意思決定力において単位修得の水準に満たなかった。
授業外学修時間の目安 内容に応じて一週間あたり3.5~5時間
準備物 特になし
使用ソフト・ツール等 Microsoft Word、Microsoft Excel、Microsoft PowerPoint
Googleドキュメント、Googleスプレッドシート、Googleスライド
科目ナンバリング ZL11
関連ディプロマ・ポリシー 3.デザインをファッションビジネスへと昇華させる編集力
6.技術を商品化に結び付ける提案力
7.ファッションビジネスの課題発見・解決能力
9.ファッション知財をグローバルに事業化する推進・運営力
課題等へのフィードバック レポートは、Google Classroom内にて個別にコメントを返却する。
授業でのプレゼンテーション・発表は、適宜授業の中で講評する。
授業での発言、ディスカッションは、適宜授業の中で講評する。